アガサ・クリスティー ミス・マープル、シーズン1第3話、4話のあらすじと感想です。
第3話では、スーパーメイドのルーシーが大活躍!
第4話は広告に載った通りに殺人が起きる。誰も被害者には見覚えがなく…。
第3話 パディントン発4時50分
マープルの友人エルスペスが列車越しに殺人を目撃するが、死体は見つからず。死体が捨てられた場所のお屋敷に有能なメイド、ルーシーを送り込む。
あらすじ
列車に乗りセント・メアリー・ミードへ戻る途中のエルスペス・マクギリカディ。
窓越しに通り過ぎる列車を眺めていると、向こうの列車の中で男性が女性の首を絞めている所を目撃する。
友達のマープルに話し新聞を調べてみるが、それらしい記事は載っていない。
鉄道警察に2人で行くが、警察官は列車からも線路脇からも死体は見つかっていないとのこと。
マープルとマクギリカディは列車に乗って事件の状況を確認し、犯人はカーブで列車から死体を放り出したと見ている。
場所はラザフォード・ホールの敷地内で、屋敷では臨時のメイドを募集していた。
マープルは友人の有能なメイド、ルーシーの所へ行って事情を説明し、ラザフォード・ホールで死体を探してほしいと頼む。
早速、ルーシーは近くに叔母が住んでいると伝え、クラッケンソープの家族が集まるラザフォード・ホールで働き始める。
ルーシーの叔母に扮したミス・マープルはラザフォード・ホール近くに住んでいるトムの家へ泊ることに。
トムのことは子供の頃から知っていて、彼はブラックハンプトンの警部である。
ルーシーは子供達とかくれんぼをしながら線路脇の茂みを探し、襟巻きの一部とコンパクトをみつける。
ある夜、ルーシーはラザフォード・ホールの霊廟を調べてみると、女性の死体を発見する。
雑感
マープルさんも殺人を目撃したエルスペスも年齢の割にフットワークが軽いですね。
すぐに鉄道警察に出向いたり、わざわざ列車に乗って事件を検証したり。
有能なメイドのルーシーはどう見ても、メイドには見えなかったです。
特にクラッケンソープ家に初登場した時の車と恰好は、お金持ちで遊び回っている富豪の娘って感じでした。
険心や好奇心は旺盛だからこそ、マープルが仕事を依頼したんでしょうね。
夜に霊廟に行くなんてとても勇気があるし、マープルの要望通りちゃんと死体を見つけました。
最初、マープルはトムに事情を話さず泊めてもらっていたけど、トムは警部だし死体が見つかっていないから話せなかったんでしょうか。
男の1人暮らしで部屋がかなり散らかっていたけど、マープルが掃除したみたいで快適な部屋になっていました。
検視報告書を渡されて、目を輝かせて「ベッドで読むわ」と大喜びしていたのがかわいかったですね。
まるで、発売を待っていた大好きな本を読むくらいのテンションでした。
全員を集めての謎解きもドラマチックだったし、冒頭の回想シーンとも何となくつながっていたなという印象です。
キャスト
■ ミス・ジェーン・マープル – ジェラルディン・マクイーワン
友人が列車で目撃した殺人事件を調べ始める。
ラザフォード・ホールに送り込んだルーシーの叔母役として、近くに潜んでサポートする。
■ ルーシー・アイレスバロウ – アマンダ・ホールデン
マープルの友人で、腕利きのメイド。
マープルの依頼で、クラッケンソープ家へ潜入して死体を探す。
■ トム・キャンベル警部 – ジョン・ハナー
ブラックハンプトン警察の警部で、マープルとは昔からの知り合い。
ラザフォード・ホールで見つかった女性の死体の捜査を担当。
■ ブライアン・イーストリー – マイケル・ランデス
エマの妹で、亡くなったイーディーの夫。
息子と共によくラザフォード・ホールに出入りしている。
■ エマ・クラッケンソープ – ニーヴ・キューザック
ラザフォード・ホールで、父ルーサーと暮らしている。
ブライアンと一緒に買い物に行ったと嘘をつく。
■ ルーサー・クラッケンソープ – デビッド・ワーナー
クラッケンソープ家の当主。
高齢で病気を患っていて、ベッドにいる事が多い。
■ セドリック・クラッケンソープ – キアラン・マクメナミン
クラッケンソープ家の四男。
イビサ島で画家をしていて、父に気に入られている。
■ アルフレッド・クラッケンソープ – ベン・ダニエルズ
クラッケンソープ家の次男。
全員の食事に微量の毒が盛られていたが、酒飲みだったせいで死亡する。
■ ハロルド・クラッケンソープ – チャーリー・クリード=マイルズ
クラッケンソープ家の三男。
女癖が悪く、隙あらばルーシーに近づいて誘惑する。
■ アリス・クラッケンソープ – ローズ・キーガン
ハロルドの妻。
■ デヴィッド・クインパー医師 – グリフ・リス・ジョーンズ
クラッケンソープ家の主治医。
トム・キャンベル警部とも親しく、アリバイのないアルフレッドがバーにいたらしいと教える。
■ オードリー警部 – ロブ・ブライドン
イギリス鉄道警察の警部。
マープルとマクギリカディに車両から死体は見つからなかったと伝える。
■ エルスペス・マクギリカディ – パム・フェリス
マープルの友人で、列車の窓越しに殺人を目撃。
マープルに話して事件を調べてもらい、セイロンへ旅行へ。
■ ジョリエ夫人 – セリア・イムリー
バレエ団の運営者。
■ アグネス・クラッケンソープ – ジェニー・アガター
ルーサーの妻で、10年前に死亡。
■ マルティーヌ・ストッダード=ウェスト – ネーヴ・マッキントッシュ
戦死したクラッケンソープ家の長男エドマンドの妻。
■ アナ・ストラヴィンスカ – メリティシェル・ラヴァンシィ
失踪中のバレエ団の一員で、ラザフォード・ホールで見つかった被害者。
■ アレクサンダー・イーストリー – カーティス・オブライエン
ブライアンの息子。
友達のジェームズと殺人事件の手がかり探しに夢中。
■ ジェームズ・ストッダード=ウェスト – トビー・マーロウ
アレクザンダーの友達。
■ ノエル・カワード – ピップ・トレンス
ルーシーの前の雇い主。
ピアノを弾き、それに合わせてルーシーが歌っていた。
作品データ
原題:4.50 from Paddington
放送日:2004/12/26
監督:アンディ・ウィルソン
脚本:スティーヴン・チャーチェット
第4話 予告殺人
“金曜日の夜7時30分にチッピング・クレグホーンで殺人が起きる”という広告が地方新聞に載る。予定の時間になり電気が消え、見知らぬ男が銃で撃たれ死亡していた。
あらすじ
チッピング・クレグホーンの新聞にリトル・パドックスで殺人が起きるという広告が載る。
リトル・パドックスの女主人レティシアを始めこの家の住人は何も知らない。
村の住民達は興味津々で、殺人予告の時間に合わせ次々とリトル・パドックスに詰めかける。
殺人予告の時間になると電気が消えて、強盗がやって来て銃声が聞こえる。
電気が点くと弾がレティシアの耳をかすめたらしく血が流れていた。
そして、銃で撃たれた見知らぬ男が床に倒れて死んでいた。
男はルディ・シャーツという名で、ロイヤル・スパ・ホテルの従業員として働いていた。
同じホテルにミス・マープルは滞在していて、事件のことは新聞で知っている。
ルディの事件の担当はクラドック警部。
ホテルで警部が聞き込みを行っているとルディに騙された女性として、マープルが紹介される。
ルディは小切手詐欺を行っていてマープルの小切手に細工をして小銭稼ぎをしようとしていたが、マープルが見抜き失敗に終わる。
クラドック警部は老人の戯言として軽く扱ってしまう。
ミス・マープルはタクシーでチッピング・クレグホーンに行き、知り合いのエイミーのお宅にしばらく泊めてもらうことに。
やがて、第2、第3の事件が起きる。
雑感
冒頭のマープルさんが入っていた箱は何でしょうか?
きっと、この時代のサウナ的な物だとは思いますが…。
登場シーンがあまりにもインパクトがありすぎて、ちょっと笑ってしまいました。
ストーリーは今っぽいエッセンスを取り入れていて、すんなり見れて楽しかったです。
レディシアはポワロシリーズのオリヴァ夫人のイメージが強かったけど、さすがは女優さん!
すぐにレティシア・ブラックロックに見えてきました。
ちょっと原作から改変されている影響か、マープルの推理状況もユニークで良かったです。
自分で線に水を垂らしランプが消えたトリックをひらめく所など、マープルの能力の高さが際立っていました。
エイミーとヒンチクリフは下でブレーカーが落ちたと大騒ぎしていて、大迷惑でしたけどね。
事件の大元でもある10年前のランダル・ゲドラー氏のニュースから始まってゲドラー夫人の死で締めくくったのは、ドラマチックだし余韻に浸れるし、個人的には好みです。
キャスト
■ ミス・ジェーン・マープル – ジェラルディン・マクイーワン
ルディ・シャーツに騙されそうになったこともあり、リトル・パドックスの事件を調べ始める。
ミッチーの肉が盗まれた話やドラのランプの話など、些細な手がかりも逃さない。
■ エドムンド・スウェッテナム – クリスチャン・コールソン
スウェッテナム夫人の息子。
母親がイースターブルック大佐と親しくするのが気に入らない。
■ サディ・スウェッテナム – シェリー・ルンギ
イースターブルック大佐と親しい。
ある日突然、大佐から別れようと言われ、ショックを受ける。
■ アーチー・イースターブルック大佐 – ロバート・パフ
退役軍人で、酒のトラブルを抱えている。
殺人に自分の銃が使われ、少し怯えている。
■ フィリッパ・ヘイムズ – キーリー・ホーズ
リトル・パドックスに下宿している未亡人。
夫が戦死し、小さな子供を1人で育てている。
■ レティシア・ブラックロック – ゾーイ・ワナメイカー
リトル・パドックスの当主。
事件で弾が耳をかすめて怪我をする。
■ エイミー・マーガトロイド – クレア・スキナー
母親がマープルと友達で、彼女を家に泊める。
事件の夜、扉の影にいて何かを見ている可能性あり。
■ リジー・ヒンチクリフ – フランシス・バーバー
エイミーの恋人で一緒に住んでいる。
■ ドラ・バンナー – エレイン・ペイジ
レティシアの幼なじみで、リトル・パドックスの住人。
■ パトリック・シモンズ – マシュー・グッド
レティシアのはとこで、リトル・パドックスの住人。
■ ジュリア・シモンズ – シエンナ・ギロリー
レティシアのはとこで、リトル・パドックスの住人。
■ ミッチー・コシンスキ – キャサリン・テイト
リトル・パドックスのメイド。
■ ルディ・シャーツ – クリスチャン・パダースン
スイス人の強盗。
リトル・パドックスで殺される。
■ クラドック警部 – アレキサンダー・アームストロング
殺人事件の担当警部。
最初こそミス・マープルを軽視するが、協力して事件を解決していく。
■ ロウランドスン – リチャード・ディクソン
ロイヤル・スパ・ホテルの支配人。
クラドック警部に知っていることを話す。
■ マーナ・ハリス – ニコル・ルイス
ホテルのウェイトレスで、ルディの恋人。
■ フレッシャー巡査部長 – ジェラード・ホラン
クラドック警部と共に事件を捜査する。
■ マックルランド看護師 – レズリー・ニコル
ベル・ゲドラーの看護を担当。
■ ベル・ゲドラー – ヴァージニア・マッケンナ
ランドール・ゲドラーの妻で、病に臥せっている。
作品データ
原題:A Murder Is Announced
放送日:2005/1/2
監督:ジョン・ストリックランド
脚本:スチュワート・ハーコート
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