アガサ・クリスティー ミス・マープル 3×4 復讐の女神

アガサ・クリスティーミス・マープルシーズン3 アガサ・クリスティー ミス・マープル

アガサ・クリスティー ミス・マープル、シーズン3第4話「復讐の女神」のあらすじと感想です。
友人のジェイソン・ラフィールが死亡し、事件を解決してほしいという遺言とツアーチケットを受け取ります。ミス・マープルは甥とツアーに参加し、難解な事件に挑んでいきます。

あらすじ

友人ジェイソン・ラフィールの死をミス・マープルは新聞で知り、彼の弁護士が訪ねて来る。
ラフィール氏の遺言を蓄音機で聞き、もう一度ネメシスとして正義をなしてほしいとのこと。

弁護士はミステリー・ツアーのチケット2枚をマープルに渡し、マープルは甥のレイモンドとツアーに参加することに。
バスツアーの参加者はマープルとレイモンド、ガイドを除いて全員で10名で、何らかのつながりがあるらしい。

最初の観光地はフォレスター邸。
参加者のローレンス・レイバンは昔、ここで執事をしていて、フォレスター邸はアマンダ・ダリンプルが相続することになっている。
アマンダが急に怒り出し、飾ってあった写真を写真立てごとハイヒールで踏みつぶす。

マープルは1人でツアーに参加したドイツ人のマイケルに話しかけ、それとなくラフィール氏の話題を出す。
マイケルは自分はラフィールの息子だが、父のことを恨んでいると語る。

初日の夜、レイバンが階段から落ちて、上にいたマーガレット・ラムリーを見て「ヴェリティ」と呼ぶ。
翌朝、レイバンは死体で発見され、地元警察のコリン・ハーズが捜査を行う。

レイバンは元々心臓が悪かったので検死や枕元の薬の検査は必要ないとコリンは判断するが、マープルは毒の検査をした方がいいと強くすすめる。

朝食でツアー客がみんな集まっている中、マープルはレイバンが言っていた「ヴェリティ」のことを話題に出す。
アマンダはヴェリティはフォレスター邸の写真の女性で、フォレスター邸のメイドの娘だったが、盗みを働いたので追い出したと語る。

マーガレットの夫ラムリーはヴェリティは彼の家に間借りしていて、ある時出て行ってしまったとのこと。
また、修道女2人が言うには、ヴェリティは逃げるように修道院にやって来てしばらくいたが、ある日突然、姿を消してしまったと話す。

雑感

人によって好みが分かれそうな作品で、かなり現代風にアレンジされていますね。
ちょっと好みじゃない部分もあるけど、個人的には十分、楽しませていただきました。

「カリブ海の秘密」を先にやってほしかったという気持ちもあるけど、マクイーワン版のマープルさんは原作がマープル物じゃなくても登場人物と友達だったなんて設定を混ぜてくるから、先じゃなくてもいいかもしれません。

ラフィールさんっていう何かの事件絡みの友達がいて、彼はマープルさんのことを良く知っていて「ネメシス」って呼んでいた、くらいの予備知識でOKかも。

ずっと名前だけだったレイモンドが登場したけど、あんなプレイボーイだとは思いませんでした。
想像とかなりかけ離れていたけど、ジェーンおばさんには頭が上がらず大切にしているのは伝わってきますね。

全体的に重厚感のあるストーリーだから、レイモンドが合間合間でちょっとしたユーモアを運んで来てくれてひと息つけますし。
そう考えると、女たらしという設定は良かったかもしれません。

ツアーガイドのジョージナに足に自信があるなら短パンでと言われ、素直に短パンで足をさらしていたのがかわいかったです。
おみ足もほっそりしてきれいでした。

マープルさんはラフィール氏の遺言でツアーに参加したからか、かなりアクティブに動き回っていましたね。
レイバンやマイケルに個人的に話を聞きに行ったり、みんなに「ヴェリティとは?」と問いかけたりなど、隠れてこっそり調べるのではなく、表立って堂々と調べ回っていたのが珍しかったです。

お気に入りは冒頭の美しいお庭ですね。
マープルさんのお庭は広々として手入れも行き届き、花が咲き乱れていて本当にきれいでした。

キャスト

■ ミス・ジェーン・マープル – ジェラルディン・マクイーワン
ラフィール氏の遺言で、甥と一緒にミステリー・ツアーに参加する。
ヴェリティがどうなったのか、謎を解こうと推理する。

■ ヴェリティ・ハント – ローラ・ミシェル・ケリー
フォレスター卿の屋敷で働いていたメイドの娘。
屋敷を追い出された後ラムリー氏の家で間借りし、そこを逃げ出し修道院へ。

■ マーガレット・ラムリー – ローラ・ミシェル・ケリー
ラムリー氏の妻で、ヴェリティに何となく似ている。
ツアーでレイバンが彼女を見て「ヴェリティ」と言う。

■ マイケル・フェイバー – ダン・スティーヴンス
ラフィール氏の息子。
ドイツ空軍のパイロットで、怪我をして修道女のヴェリティと恋に落ちる。

■ マシュー・ブロードリブ – グレアム・ガーデン
マープルの家へ行ってラフィール氏の遺言を聞かせた弁護士。

■ レイモンド・ウェスト – リチャード・E・グラント
マープルの甥で作家。ツアーに参加し叔母のサポートをする。
ガイドのジョージナに惹かれるが、上手くいかない。

■ ジョージナ・バロー – ルース・ウィルソン
ミステリー・ツアーの運転手兼ガイド。
これが初仕事なので、成功させたいと気合いが入っている。

■ シドニー・ラムリー – ジョニー・ブリッグス
ヴェリティが間借りしていた家のオーナー。
ヴェリティの事が好きでプロポーズしたかったが、彼女は怖くなり逃げ出す。

■ ローレンス・レイバン – ジョージ・コール
フォレスター邸で執事をしていた。
ツアーに参加した翌日、何者かに毒殺される。

■ アマンダ・ダリンプル – ロニ・アンコーナ
フォレスター卿の一番近い親類で、遺産を相続する予定。
盗みを働いたヴェリティを屋敷から追い出す。

■ デレク・ターンブル – エイドリアン・ローリンズ
アマンダと一緒にツアーに参加した弁護士。
マーガレットの正体に気づき、脅そうとする。

■ ロウィーナ・ワッディ – エミリー・ウーフ
元兵士で怪我をしている夫マーティを懸命に支える。
山登り中に何者かに突き落とされて死亡する。

■ マーティン・ワッディ – ウィル・メラー
戦争で大怪我をし、記憶を一部失っている。
妻が死んだのに心から悲しむことができず、マープルに相談する。

■ シスター・アグネス – アン・リード
聖エルスペスの修道院長。
ドイツ兵マイケルの看病をヴェリティにさせる。

■ シスター・クロチルド – アマンダ・バートン
シスター・アグネスと共にツアーに参加する。
忙しいシスター・アグネスに代わり、雑用をこなすことも。

■ コリン・ハーズ – リー・イングルビー
地元警察の刑事で、レイバンの死を捜査する。
作家志望で、レイモンドのファン。

■ ジェイソン・ラフィールの声 – ハーバート・ロム
録音した音声で遺言をマープルに伝える。

作品データ

原題:Nemesis
放送日:2007/2/25
監督:ニコラス・ウィンディング・レフン
脚本:スティーヴン・チャーチェット

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