第6話 灰化
あらすじ・感想
ボストンで男性がそのままの形で灰になるという事件が発生。家具や衣類が焦げていないことから、火が使われずに灰化したのだと言っている。
ブロイルズは4年前に同じ事件があり、犯人から化学式を解けと連絡があったが解くことができなかったと語る。過去の事件は病院と関連があり、被害者の男性も病院に行っていたことが判明。
ラチシア病院内で灰化する事件が起こり、監視カメラの映像を確認すると影のような男が写っていた。ウォルターはラボに灰を持ち帰って調べても放射線が検出されず、影は実体を持っていると告げ、化学式を解くのに夢中になる。
過去の事件との関連性でトマス・コズロフという男がマッチし、自宅に行ってみると本人の姿はなく、何か部品のようなものがありロシア製だった。しかし、コズロフはロシア政府とCIAが追っている重要人物で、ブロイルズは上院議員から捜査中止を命じられる。
ブロイルズはこの事件にこだわっていて、上院議員はブロイルズが秘密裏に捜査を進めるだろうと予測し、コズロフの極秘資料を送って来る。
彼の弟は宇宙飛行士で2003年に亡くなったことになっていたが、実際には昏睡状態で極秘の施設に入っていて、コズロフが弟を連れ去っている。
オリビア達の頼れる上司、ブロイルズがメインのエピソードです。
これ以上犠牲者を出したくないという気持ちもあったでしょうし、幸せな家庭が壊れてしまった原因の事件だったからこそ、ブロイルズも自分のチームで解明したかったのでしょう。
最後に奥さんに報告に行った時は、ちょっと切なかったですね。
奥さんも元夫がどれだけ事件に情熱を傾けていたかを間近で見ていたからこそ、家族はバラバラになってしまいましたが、「よかったわね」といたわりの言葉をかけてあげたのでしょう。
ウォルターは、宇宙飛行士が謎の有機体を連れて来てしまったことまで解明してしまうとは、どれだけ頭がいいのでしょう。
オリビア達が来たのに気づいて「リコリスを出してあげなさい」なんて、おもてなしにリコリスとはウォルターらしいですね。
ゲスト
トマス – ラビル・イスヤノフ
謎の男 – JR・ボーン
ジェームス・ヴァン・ホーン議員 – ジェラルド・プランケット
CSIの捜査官 – ブレイン・アンダーソン
女の子 – ミーガン・シャルパンティエ
ナタリー・ダンシック – ミシェル・ハリソン
ダイアン・ブロイルズ – カレン・ホルネス
ダーラ看護師 – リンダ・コウ
マクシーン看護師 – ジョアンナ・マーロウ
アレックス・コズロフ – ヤロスラフ・ポベーロ
ランディ・ダンシック – ジョー・タウン
DATA
原題:Earthling
放送日:2009/11/5
監督:ジョン・カサー
脚本:J・H・ワイマン、ジェフ・フラミング
第7話 マインドコントロール
あらすじ・感想
パトカーで誘拐犯を追い詰めた警官達だが、その中の一人が仲間を撃ち自分も自殺してしまう。誘拐されたのはマッシブ・ダイナミックの宇宙開発部門カーソン博士の息子タイラー。
誘拐犯の二人組は中古車のセールスマンで真面目で優秀だが、マッシブ・ダイナミックとは全く無関係だった。ウォルターは警官の死体を調べ、脳に損傷があることからマインドコントロールを受けていたと考察する。
タイラーがお腹が空いたというので、三人はコンビニへ。誘拐犯の一人がマインドコントロールで客と店主に大怪我を負わせる。
ウォルターはホワイトノイズをさえぎる機器を使って、FBI捜査官達にヘッドホンで信号を送り、マインドコントロールを防ごうとする。カーソン博士の元へ身代金要求の電話が入り、取引場所でFBIチームは待機していた。しかし、誘拐を企てたのはタイラーで、ピーターが人質にされてしまう。
カーソン博士は思考を読み取り機器を動かす増強剤を研究していて、自宅に持ち帰ったサンプルをタイラーが飲んでしまった。また、タイラーは思春期特有のホルモンや、注意欠陥障害の薬の影響で、マインドコントロールが可能になったらしい。
ピーターとタイラーが乗る車がパトカーに止められ、タイラーはピーターを操って警官の銃を取り上げ警官を殺させようとする。
ウォルターはピーターがいないだけであんなに取り乱してしまうし、親が注意を怠ったとカーソン博士を責めたりなど、ウォルターのピーターに対する深い愛情が伝わってきました。
動揺するウォルターをなだめるニーナの手腕もお見事でしたが、影で怖いことをやっていたんですね。
タイラーはマッシブダイナミックの研究で生まれたクローンっぽかったですし、何人ものタイラーがいるみたいです。
偶然が重なってのマインドコントロールなのか、意図的にマインドコントロールできる人間を作っていたのかはわかりませんが、一応、今回の騒ぎで計画がストップしたのはせめてもの救いですね。
ピーターが遊んでいたクマのぬいぐるみでホワイトノイズを発生させるなど、ウォルターの解決策はいつもピーターとつながっているところがウォルターらしいです。
最後のウォルターのクレープのくだりも素敵でしたし、ホロっとする親子愛が伝わってきました。
ゲスト
タイラー・カーソン – キャメロン・モナハン
カーソン博士 – アンドリュー・エアリー
ドビンズ – ヴィンセント・ゲイル
ギブソン警官 – ドロン・ベル
ジェンクス警官 – ライアン・ジェファーソン・ブース
セス・デイビース – ピーター・グレアム=ゴードルー
ウィリアムス警官 – アイリーン・カラス・ルーパー
レネ・デイビース – ジャクリーン・アン・ステュワート
パトリック・ヒッキー – ジョン・テンチ
ブランドン・フェイエット – ライアン・マクドナルド
DATA
原題:Of Human Action
放送日:2009/11/12
監督:ジョー・チャペル
脚本:ロバート・チアペッタ、グレン・ホイットマン
第8話 オーガスト
あらすじ・感想
監視人がクリスティン・ホリスを誘拐する事件が発生。クリスティンはごく普通の大学院生でイタリアに半年留学する予定になっていた。
監視カメラの映像から、ピーターとウォルターを助けた監視人とは別人だということが判明し、監視人は1人ではなく複数人いるらしい。ウォルターは監視人オーガストが残した手帳の文字と血のような跡を調べ始める。
マッシブ・ダイナミックのブランドンも文字を調べていて、古代の文字に似ていて、監視人は歴史上の重要なポイントに出現していると教えてくれる。
クリスティンが乗るはずだった飛行機が墜落するという事件が起こり、オリビア達は監視人がクリスティンの命を救ったのではと考え始める。
オリビアとピーターがクリスティンのルームメイトから話を聞き、部屋にあった子供の頃の写真を見せてもらうと、両親の後ろに監視人が写っていた。
一方、監視人達3人が集まり、オーガストが起こした問題を修正するため、殺し屋ドナルドをクリスティンの元へ差し向ける。
監視人は月の名前が付けられていて、今回のオーガストはクリスティンを監視していて彼女に感情移入して助けようとしたのでしょう。
ウォルターと関わりのあるセプテンバーも、オーガストみたいにウォルターに同情して湖に落ちた彼らを助けたのでしょうか。
ウォルターはオーガストにピーターを取り上げないでくれと懇願していましたが、未来でピーターは何か重要な役割を果たすのかもしれませんね。
監視人グループがあって会議していましたが、未来ではタイムトラベルが当たり前になっていて、歴史を乱そうとする者がいて彼らから歴史を守っているとか?
オーガストがウォルターを頼っていましたが、彼の知恵はフリンジチーム以外でも必要とされていて、それだけ独創性にあふれているのでしょうね。
ゲスト
クリスティン・ホリス – ジェニファー・ミッソーニ
ドナルド・ロング – ポール・レイ
オーガスト – ピーター・ウッドワード
ダニエル – アリ・リーバート
ディセンバー – ユージン・リピンスキ
ジュライ – エイモス・スターン
DATA
原題:August
放送日:2009/11/19
監督:デニス・スミス
脚本:J・H・ワイマン、ジェフ・ピンクナー
第9話 密航船
あらすじ・感想
ドーチェスターで中国からの破損した貨物船が見つかり、乗組員は全員死亡していた。奇妙なイカに似た生物が体に取り付いていて、ウォルターの見立てでは恐らく寄生虫だろうとのこと。
生存者メイ・リンは病院へ運ばれオリビアとピーターが事情を聞くと、乗船前に酔い止めを渡されたが自分は船に強いので飲まなかったとのこと。来週、メイ・リンの家族が乗った船が中国から着く予定で、オリビアは寄生虫を持ち込むだろうと予想。
積荷記録から造船所の男を引っ張って来ると、タトゥーからスンホンのトライアドというギャングメンバーだと解るが、取調室で自殺してしまう。金の流れから追い資金を提供したエリザベス・ジャービスに行き着くが、よい投資先だと紹介されただけだと言っている。
ウォルターは寄生虫にかまれ白血球が異常に増えたことから、免疫機能を高める医薬品を作るための虫だとし、チャイナタウンの漢方薬の店へ向かう。1人で出かけたウォルターだったが、こっそりとアストリッドが後を付けていた。
ウォルターは少しがっかりした様子だったが、アストリッドと共に3件目の漢方薬店ヘ向かい、つい寄生虫のことをもらしてしまう。
病院から出たウォルターは1年も経つんですね。
ウォルターが自立したいという気持ちもわかりますが、まだまだ1人で行動するのは無理みたいです。
助けてくれたフェイが本当に心の優しい人で良かったですね。
ピーターに怒られてちょっぴり落ち込んでいましたが、フェイさんの家で着ていたガウン姿のウォルターが妙におかしかったです。
自分が寄生虫のことをもらしてアストリッドが襲われたのをひどく心配していて、これにこりてウォルターも無茶な行動は慎むでしょうね。
イカの変種みたいな寄生虫がなかなかグロくて、あんなものが免疫不全の治療に役立つとはビックリでした。
ゲスト
ミン・チェ – ツィ・マー
マット・ジャービス – コルビー・ポール
エリザベス・ジャービス – イングリッド・トランス
タオ・チェン – ジャック・ヤン
ヤン – ブレット・チャン
メイ・リンの娘 – メロディ・B・チョイ
フェイ – ディアナ・ハー
メイ・リンの夫 – フェーン・チェ
メイ・リン – レネ・ウォン
DATA
原題:Snakehead
放送日:2009/12/3
監督:ポール・ホラハ
脚本:デヴィッド・ウィルコックス
第10話 移植
あらすじ・感想
精神病院で脳が露出した状態の入院患者スレーターが発見される。14年も妄想型統合失調症で入院していたのにぴたりと治ってしまった。
脳の検査をしてもどこにも異常がなく、ウォルターは最初にスレーターを診たパリス医師を探すようアストリッドに頼むがパリス医師のデータはどこにもなかった。スレーターと同様に14年前にパリス医師に診てもらった患者2名もすっかり治り、頭に手術の傷跡があった。
病院の監視カメラの映像から、スレーターを手術したのは先日盗まれた人体冷凍保管庫にあった頭と同じ顔ニュートンだとオリビアが気付く。パリス医師は3人の患者を診て処方箋を書いていたが、その中に臓器移植者などに処方されるような体の拒絶反応を抑える薬もある。
ウォルターはパリス医師が他人の何かをスレイターらの脳に埋め込み、拒絶反応を抑えてそれを取り出したのだと気づく。また、パリス医師はウォルターが入院している時に6回も会いに来ていて、ウォルターの頭にも古い手術の傷跡が。
MRI検査の結果から、正常に戻った3名の脳の傷跡とウォルターの傷跡が一致し、ウォルターの脳組織の一部が3人の脳に保存されていたと判明する。
MRI検査が怖くてウォルターは多量のジアゼパムを投与したが、検査後に自宅で気分が悪くなり、アストリッドに用を頼む。その隙にニュートンらがウォルターを連れ去ってしまう。
物語の核心に近づいたエピソードでした。
ウォルターが色んなことを忘れていたり思い出せないのは、年齢や施設など環境のせいかと思っていました。
でも、海馬から脳組織の一部が取り出され、そのせいだったんですね。
しかも、ウォルターが別世界への扉を開いてしまった張本人だったとは驚きです。
取り出された脳組織と神経をリンクさせた時のウォルターは、いつもと違ってピシっとした切れ者という感じで、ちょっと怖そうでした。
いつもの優しくてちょっと間が抜けたウォルターの方が好きですし、しっくりきますね。
これで別世界の扉を開ける方法を知られてしまいましたから、敵が向こうの世界へ行くのを阻止したり、向こうの世界から何らかの敵がやって来るなど、話も広がりそうです。
ゲスト
ウエスト医師 – ジャネッタ・アーネット
スミス – ロジャー・クロス
ジョゼフ・スレーター – ジェフ・ペリー
ルーベル – ケン・クレーマー
デボラ・クランプトン – ドナ・ヤマモト
DATA
原題:Grey Matters
放送日:2009/12/10
監督:ヤノット・シュワルツ
脚本:アシュリー・エドワード・ミラー、ザック・ステンツ
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