第16話 歌わないグリークラブ
あらすじ・感想
ケビンやポールが所属するグリークラブはあまりに歌が下手すぎて、いつも発声練習の後は自習して終わるだけの歌わないクラブである。
ある日教育実習のヘイコック先生がやって来て、型破りな方法でみんなに練習させる。1人ずつピアノで歌わせ、ケビンの歌は情熱があるとほめてもらえた。先生は春の合唱コンクールに出場すると決め、気楽にやっていたグリークラブのみんなから不平が出始める。
ケビンが反発しようかと言うと、ウィニーが自分が先生だったら傷つくとケビンの意見に反対する。先生の意見を尊重するような発言をしてケビンはみんなから責められ、次の練習でコンクールには出たくないと発言。
先生が泣き始めてしまうと、いつもなら歌わないウォーレンが美しいボーイソプラノで歌い始め、みんなコンクールに向けて真剣に練習に取り組むように。
情熱あふれるヘイコック先生の指導方法はとても素敵でしたが、コンクールでは残念な結果になってしまいました。
先生が泣き始めた時、普段はしゃべりもしないウォーレンが歌い始め、徐々に全員へとやる気が広がって行ったところは素敵でしたね。
楽できる歌わないグリークラブから、歌う楽しさを覚えたグリークラブにケビン達は参加して、きっといい経験ができたのではないでしょうか。
それにしても、いざ本番という時に限って、頼みの綱のウォーレンが声変わりしてしまうなんて、皮肉なものです。
そこからどんどんトラブル連発で、あり得ない展開だったのには笑いました。
ポールのくしゃみがいい味出していましたし、オチも最高でしたね。
大人ケビンはヘイコック先生はほろ苦い思い出になっているだろうと言っていましたが、もっとショックで思い出したくない記憶になっているような気がします。
ゲスト
ウォーレン・ブッチャー – ジェフリー・バウム
ジョーイ・ラップマン – ダスティン・ダイアモンド
フレイス先生 – ウィリアム・ラントゥ
エリック – トロイ・W・スレイトン
ヘイコック先生 – アンドレア・ウォルターズ
DATA
原題:Glee Club
放送日:1990/2/27
監督:ジム・マクブライド
脚本:ボブ・ブラッシュ、トッド・W・ランジェン
第17話 人生はバラ色
あらすじ・感想
付き合い始めたケビンとウィニーは毎日がハッピーで、手を繋いで登下校したり授業中に手紙を回したりしている。ポールとカーラから金曜に映画に行こうと誘われてOKする。
その後、カフェテリアで上級生でいかしたロビー・ハドソンから金曜にパーティーに誘われ、ポールもクレイグも行くと返事したのでケビン達も行くことに。
ポールがカーラとけんかしてケビン達もパーティーに行かない雰囲気になるが、ポールとカーラが仲直りして、最終的にパーティーに行くことに決まる。
ロビーのパーティーはカップルがキスしたりいちゃつくことで有名で、その日からケビンとウィニーの関係がぎくしゃくし始める。
パーティー当日、ロビーの家に行ってみると、想像していたのよりも健全なパーティーだった。突然、ロビーが電気を消して懐中電灯を握り、カップル達を照らし始めてケビンとウィニーが選ばる。
別室でキスすることになりぎこちない感じてケビンとウィニーは座っていたが、ウィニーは耐えられずに帰ってしまう。
ケビンもウィニーもいかがわしいパーティーだと知っていてあまり行きたくなかったのでしょうが、友達の前で見栄を張りたくてつい行くと言ってしまったのでしょう。
ピュアな中学生ですからお互いにキスのことなどを意識しすぎて、カップルの仲が複雑になってしまいましたね。
いざパーティーに行ってみると普通のパーティーで、前半は2人とも緊張がほぐれて楽しんでいました。
キスは他人から強制されてするものじゃないですし、パーティーに来ていたみんなに好奇な目で見られるのにウィニーは耐えられなかったのでしょう。
ケビンはウィニーとの仲は終わったと絶望的な気分になっていましたがちゃんと仲直りできましたし、自然な雰囲気でキスまでできて良かったですね。
ゲスト
ロビー・ハドソン – グレッグ・デイヴィス
ウィニーの父 – H・リチャード・グリーン
DATA
原題:Night Out
放送日:1990/3/13
監督:ダン・ラウリア
脚本:タミー・アーダー、トッド・W・ランジェン、マーク・B・ペリー
第18話 父と母の赤い糸
あらすじ・感想
税金の書類が届き父は不機嫌になり、母は何だかそわそわしていて、テレビではアポロ13号のことが話題になっていた。
学校では自分の死亡記事について書くよう作文の宿題が出されるが、ケビンは何も浮かばなかった。父に話がヒントになるかもと聞いてみるが、毎日渋滞の中通勤して仕事し帰宅して税金を払っていると、ぱっとしない人生について話すだけである。
作文を発表することになるがある偉人の生い立ちを真似たものを発表し、先生にバレて来週までに自分の作文を書いてくるよう言われる。
帰宅すると母の様子がおかしく、税金の申告に必要な領収書を母が失くしたらしい。父は今日申告の書類を仕上げようと母に声をかけるが、母は町に用があると外出。事実を知っている姉や兄も外出し、ケビンもまた家にいたくなくて外出する。
教会に入って行く母を見かけ、ケビンも後を付いて行き、帰り道の母は穏やかな顔をしていて、父に何もかも話すつもりなのだろうとケビンは感じていた。
アメリカでも確定申告はめんどくさいもので、領収書をまとめたり申告書に記入したりするのは日本と同じみたいですね。
お金に関してうるさいジャックですからこの時期は当然不機嫌で、家族もそれを察して怒らせないように行動しているのがわかります。
ジャックはノーマを信頼し切っていて領収書をなくしたりしないと思っていますが、ノーマも人間ですから、ついミスで領収書をなくしてしまうこともあります。
ジャックはノーマが領収書をなくしたのを責めたりせず、一緒に記憶を頼りに経費などを2人で思い出しながらメモしていた様子がとても素敵でした。
そんな両親の姿を見てケビンも、こんな家庭を築きたいと思ったことでしょう。
どんな作文を書いたのかは明かされなかったですが、多分、両親をお手本として平凡でもあたたかい家庭を築き、家族に愛されながら人生を終えた、なんて書いたのかなと想像してしまいました。
ゲスト
ハロルド – ジョシュ・バーマン
ジョー – マイケル・バウワー
デビー – ユノカ・ドイル
ステビンズ先生 – サロメ・ジェンズ
スーザン – エミリー・シュルマン
マーティン – トロイ・サーシー
クリスティン – マイア・スターク
ラリー – ビリー・ジョー・ライト
DATA
原題:Faith/Death & Taxes
放送日:1990/3/27
監督:マイケル・ディナー
脚本:ボブ・ブラッシュ、マシュー・カールソン
第19話 ヒーローになる資格
あらすじ・感想
ポールが野球部の入部テストを受けたいと言い出し、ケビンは付き合うことに。ポールは不合格だったが、アドバイスしているところを監督のベイカーに見られ、ケビンにもテストを受けるようすすめる
ケビンはヒットを打ち、ストに残ってしまい、家でポールと今日のことを話していると父がやって来て、ケビンのテストに興味を持つ。翌日、父がテストの状況を見に来て、ケビンは萎縮してしまってミスばかりだったが、テストに残ることができた。
実は父と監督とは軍隊時代の友達で、ケビンは父のコネでテストに残ったと噂されている。3日目、4日目とやはり球を打つことができずミスも多かったのにテストには残り、監督にひいきされているのではと自分でも考え始めていた。
思い切って監督に聞いてみると、野球に対する情熱を評価していると言いながらも父に恩義があると語り、ますますケビンは悩んでしまう。
ケビンはあまり野球に興味がなかったのに父親を喜ばせたいあまり、ポールを制して自ら入部テストを受けてテストに残っていると言ってしまいました。
父ジャックもうれしくて息子を応援したくてテストの様子を見に来たのでしょうが、ケビンにとってはプレッシャーでしたね。
ジャックとコーチのテディとが軍隊時代の友達で、コネでテストに残っていると言われ、自分でもそうかもと思い始めたのもわかります。
コーチに確かめてみるとそうではないと否定されたものの、やはり父が頼んだのではという疑惑はぬぐいきれず、実力を出せなかったのでしょう。
最終日にテストに落とされるとわかってコネではないと知り、リラックスして打席に入ったのが良かったですね。
ユニフォームを着てホームランを打ったのはケビンの妄想のようでしたが、妄想したままの記憶を大人にあったケビンが思い出として覚えているというのも素敵でした。
ゲスト
テディ・ベイカー – ハリソン・ペイジ
DATA
原題:The Unnatural
放送日:1990/4/17
監督:ニック・マーク
脚本:イアン・ガーヴィッツ
第20話 さよならコリンズ先生
あらすじ・感想
ケビンは数学の上級者クラスで、相変わらず成績はCだった。ポールはAマイナスで落ち込んでいたが、先生からの励ましのメッセージが書かれてあり、ケビンはうらやましくなる。
自分も先生からほめられたくて先生に話し合っているうちに、BはCよりもいいと言うだけで、本心は伝えられなかった。翌日、先生から「気持ちはわかった、向上心がある」と言われ、その日から先生と一緒にAを目指して補習を受けることに。
最初は乗り気ではなかったケビンも俄然やる気になり、家でも数学の勉強をしっかりやるようになる。ある日、いつも通り補習を受けに教室へ行くが、鍵が閉まっていた。
車で帰ろうとする先生を追いかけると、用事ができたらしく中間試験まで勉強を見てあげられないと言われてしまう。ケビンは先生のことを友達だと思っていると本心を告げるが、先生は生徒としてしかケビンのことを見ていなかった。
いよいよ中間試験の日が来るが、コリンズ先生のことで頭にきているケビンは答案用紙に文句や落書きをして提出してしまう。その日の夜まですっきりした気分だったが罪悪感にかられ、翌日、職員室へ謝りに行く。
コリンズ先生がケビン達の学校にやって来たのは、このシーズンの初めでした。
ケビンは学年が上がって数学が難しくてついて行けないという事実を、先生のおかげで認められましたね。
その後、友達にそそのかされてカンニングをするようになりましたが、先生はちゃんとお見通しで、ケビンだけおとがめなしで数学の上級者クラスに移され、イキなはからいでした。
ケビンは先生と絆を感じていて、先生にとっても自分は特別な生徒なんだと思い込んでいました。
分け隔てなく教えるのが先生の仕事ですから、ケビンや他の生徒の前では決してケビンが特別だなんて、コリンズ先生も言わないでしょう。
しかし、カンニングで処罰しなかったり補習を個人的にやるなど先生もケビンに目をかけていて、他の生徒よりもかわいがっていたはずです。
今までのことや病を押してケビンの気持ちに応えようとしてくれたコリンズ先生は立派でした。
ケビンもちゃんと反省して先生の気持ちがわかったからこそ、「成績はAだ」と自信を持って教頭に伝えたのでしょう。
あと数話ほどシーズン3は残っていますが、このエピソードがシーズンフィナーレでもおかしくないほど感動しました。
ゲスト
コリンズ先生 – スティーヴン・ギルボーン
DATA
原題:Good-bye
放送日:1990/4/24
監督:マイケル・ディナー
脚本:ボブ・ブラッシュ
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